■ 2002エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第10戦(最終戦)
富士スピードウェイ 予選:セミウェット 決勝:セミウェット
このシーズンの最終レースとなる第10戦目がデビューレースとなった小林可夢偉
当日はトヨタF1のデモ走行があり、2003年からのエースドライバーのオリビエ・パニスも登場した
そのパニスが決勝レースを見て、何人かのドライバーに将来性の高さを見い出したという
可夢偉は限定競技ライセンスでの出場、ヨーロッパ選手権の兼ね合いで今回がデビュー戦となる
当時は16歳の高校生ドライバー、しかし予選では見事3番手に!
決勝では2番手争いを繰り広げていたが、10週目の第1コーナーでに他車と絡んでリタイヤに終わる
当時の予選後のコメント
「最初のうちは、富士も雨も初めての経験だったんで丁寧に走っていたんですが、そのうち路面も
良くなってきたんで、ちょっと思いっきりいったら、想像以上にいいタイムが出て、自分でもビックリ
しています」
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第1戦
TIサーキット英田 予選:ドライ 決勝:ドライ
フォーミュラトヨタにシリーズフル参戦した最初の予選ではライバル中嶋一貴に次ぐ悔しい2番手
決勝のスタートではライバル中嶋一貴の隙をついて第1コーナーで可夢偉がトップに立った
レース中はこの2人の息詰まる攻防戦が続くが最後まで抑えきった可夢偉が初優勝を果たす!
当時の決勝後のコメント
「スタートしか抜くところがなさそうだったんで、すべてを賭けていました。大成功!その後はマイ
ペースで・・・・・・・・、いやいや限界いっぱいで走り続けました。後ろはあんまり意識しないよう、
あんまりミラーは見ないようにしていたんですが、それでも『来た!』という気配は感じたんです。
それがあの(15周目の)バックストレッチ。抜けそうに見せて実際には抜かせなかった、あの走り、
かっこ良かったでしょう! レースはそんな感じで、自分が思っていた以上に冷静にできましたね。
初優勝は・・・・・・いやぁ本当に嬉しいですね!」
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第2戦
富士スピードウェイ 予選:ドライ 決勝:ウェット
予選ではアクセルワイヤが切れてしまうトラブルに見舞われてしまう可夢偉
可夢偉はインタビューで、「もし雨が降ったなら、ガンガン追い上げていきます」とコメント
決勝は予選のアクシデントで20番手スタートとなっていたが、コメント通りスタートだけで3台を抜き
わずか1周目だけで11台のごぼう抜きをしてみせる!
3位表彰台を獲得したが、「まだ、いくつもりだったがペースが上がらなくなった」と悔しい表情
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第3戦
鈴鹿サーキット 予選:セミウェット 決勝:ウェット
3戦連続のポール・ポジション獲得のライバルを横目に予選では今一歩の4番手
決勝のスタートでは失敗して可夢偉はいったん最後尾近くまで後退したが、オープニングラップが
終わった時点ではナント6位まで順位を上げ、2週目のヘアピンでオーバーテイク5番手まで浮上!
その後4番手争いを繰り広げ自らもコースアウトしたりするが、10週目と最終ラップの130Rでミスを
した前の選手を抜き去り、3位表彰台を獲得する
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第4戦/第5戦 (1大会2レース開催)
筑波サーキット 予選:ドライ 決勝:ドライ
初日に第4戦・第5戦の予選、2日目に第4戦・第5戦の決勝レースが行われる大会になった
第4戦大会の予選では、可夢偉が完璧なクリアラップで好タイムを連発し初ポールを獲得する
決勝でもスタートを決め、オープニングラップで2位以下に大差をつけ余裕の走りをみせ優勝!
当時の決勝後のコメント(第4戦)
「スタートは完璧とはいえないけど、とりあえず誰にも前に出られずに済んで、最初の数周はとにかく
気合いでいきました。最後はかなり厳しかったんですが、やっぱり序盤の頑張りが効きましたね。
次のレースは3番手からのスタートなんで厳しいと思いますが、何が起こるか分からないからとにかく
頑張ります。それと僕、ポイントリーダーにもなったじゃないですか。すごいなぁ(笑)」
第5戦の予選は・・・、可夢偉3位でのコメントから
「1回目の予選はただただ夢中で…。どんな走りだったか覚えてません(笑)。でもクリアラップだけは
文句なしに取れました。なのに2回目はあちこちでブロックされまくり。1回目にポールをとったことで
マークされちゃったんでしょう。まぁ、ここんとこスタートでいろいろあり過ぎたので、今回こそは決めて
みせます。そうすれば!」と悔しさを滲ます
第5戦の決勝では、スタートから1コーナーで順位を1つ上げ2番手集団の中でのレースとなったが
24周目にトップを走る選手がミスをした瞬間を可夢偉は見逃さなかった。
アウトから攻め立てる・・・が、自らもミスをしてマシンコントロールを失って接触してしまう
連勝ならず、無念の5位という結果になる
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第6戦/第7戦 (1大会2レース開催)
スポーツランドSUGO 両予選:ウェット 決勝第6戦:ドライ 第7戦:ウェット
前大会につづくダブルヘッダー大会となった
可夢偉は第6戦の予選でトップタイムを叩き出し、2位に1秒以上の大差でポール・ポジションを獲得
つづく第7戦の予選も可夢偉は絶好調、連続ポール・ポジションを獲得する!
当時の予選後のコメント
「2回のセッション、ほとんどをトップ、トップで行けました。ここ SUGO でのウェットは初めてなので
どうなるか分からなかったけど、もともとウェットは得意ですからね。とにかく思いっきり行ったのが
良かったんでしょう。2戦連続ポールはすごい自信になります」
第6戦の決勝レース、まぁまぁのスタートだったが第1コーナーでインを刺されトップを奪われる
そのまま2番手争いを最後までつづけることになり、2位フィニッシュ
第7戦もポールシッターではあったが、またもやトップを守れずヘアピンでは痛恨のコースアウト
その後も追い上げを見せたが、ここでライバルにランキングトップの座を明け渡すことになった
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第8戦
ツインリンクもてぎ 予選:ドライ 決勝:ドライ
ダブルヘッダー大会となった前回のSUGOで連続ポールを奪っていた小林可夢偉
絶好調の3戦連続のポールポジションを獲得!
当時の予選後のコメント
「練習走行では56秒台しか出ていなかったんですが、それは中古タイヤだったから。もっとも、新品
タイヤに変えて最後にもう一発と思ったら、スピンしちゃったもんで(笑)。だから、自信もあったし、
ほぼ狙いどおりのタイムが出せました」
決勝のスタートでポールシッターの可夢偉は・・・またしても出遅れてしまい3位に後退
しかしオープニングラップのV字コーナーで、ライバル中嶋一貴のミスをついて2位へと浮上する
そのままレースを2位でフィニッシュし、再びポイントリーダーになる
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第9戦
鈴鹿サーキット 予選:ドライ 決勝:ドライ
いよいよ残り2戦で、チャンピオン候補は可夢偉を含む4人のドライバーに絞られてきた
予選、シリーズをリードする可夢偉は3位まで
決勝、オープニングラップで1つ順位を落とすも、その後に元の順位を取り戻した
ライバル中嶋一貴とのバトルもあったが最後までかわすことが出来ず1つ前でゴールされてしまい
わずかなポイント差で逆転される。タイトル争いは最終戦での一騎打ちとなった
■ 2003エッソ・フォーミュラトヨタ・シリーズ第10戦 (最終戦)
鈴鹿サーキット 予選:ドライ 決勝:ドライ
タイトル争いが最終戦決着!
予選での攻防戦、一騎討ちでのチャンピオン争いになった小林可夢偉と中嶋一貴の2人
可夢偉が4位、そして中嶋がトラブルもあり7位という予選結果
決勝がこのままの順位なら、可夢偉が逆転でチャンピオン獲得となる
決勝レース、注目のスタート
タイトル争いの2人は対照的なスタートとなった。中嶋が3位に浮上、可夢偉は5位に後退
このままのポジションなら、中嶋一貴のチャンピオンが決定する
しかし可夢偉も、5周目にはライバルがいる2位争いのグループに挑もうとしたが・・・
8周目のストレートでエンジンから異音が、そして次の周回でマシンから白煙が上がってしまう
万事休す、リタイヤ・・・ |